西山酒造場のなりたち
1891年に建築された木造2階建て。店舗としても使われており、高浜虚子の俳句、小川芋銭の画なども飾られています。
西山酒造場は建物が文化財であるだけでなく、数多くの文人・画人との関わりの歴史そのものが貴重な文化財です。
芸術家 綿貫宏介による「小鼓」新デザイン
西山酒造場五代目の「裕三」は、「小鼓」を進化させるべく、デザインを一新することを考えました。そのデザインを依頼したのが、無汸庵こと「綿貫宏介」。当時綿貫は芸術家で商業デザインなどは行っていませんでしたが、裕三の熱意にほだされ、ロゴだけでなく、ボトルそのもののデザインから包装紙までを一新。これまでの日本酒にはない鮮やかで深い味わいを表現したものとなっています。店内をよく見ると、蔵の表記や座布団にいたるまで、綿貫デザインで統一されています。
丹波の自然と、伝統的な酒造りの技術を継承しながら、
常に新しいものをとりいれていく。
代々受け継がれてきた芸術文化を
積極的に取り入れる感性、
これからも大切にしていきます。
令和三年度 文化財多言語解説整備事業