久々登場の稲上です。
さてさて先日東京に行ってきた際、昔から 小鼓 を懇意にしていただいている、高井戸にある天ぷら屋さんの 「 矢吹 」さんというお店に行ってまいりました。
本来、特定のお店さんをこのブログで紹介させていただくことは少ないのですが、このお店については、蔵の皆が感動した出来事があったので、お伝えがてら紹介させていただきます。
ご存じのとおり、 小鼓 は関東ではあまり目にかかることがありません。
(神戸にくれば、ハタハタとみれますが)
当然、お酒屋さんも取り扱っているところが少ない現状です。
(このブログを見ている関東の皆様。「小鼓無いの?」と言ってください(笑))
この「 矢吹 」さんは、かなり小鼓を懇意にしていただいていたのですが、ひょんな事から酒屋さんから取れなくなったらしく、あるところからは 「もう造ってないそうです・・・」っと・・・(汗)
でもこのご店主、どうしても小鼓をあきらめきれなかったそうです(感謝感謝)。
っという矢先、弊社の記事が昨年11月に日経新聞に載りました。
「おっ、まだ造っているではないか・・・」
下手くそな関東弁でごめんなさい。
関西弁でいうと 「 なんやねん。まだ造ってるやんけ。どないやねん。 」です。
早速ご店主が電話してみるに、営業時間外の為、つながらず。
(その日は日曜日でした)
すると、ナントナント社長宅の電話番号をNTTで確認し、直接自宅までご連絡をいただきました。
電話に出た弊社社長の奥方もびっくり!
ご店主がどーしてもどーしてもと 小鼓 を思っていただき、あきらめずお電話までいただいた事に、その時は蔵の全員が感動してしまいました。
昨今の日本酒の置かれる立場からすると、そのまま他銘柄に切り替えられてもしょうがないような状況だったと思います。それを、どーしてもと思っていただいたその気持ちと行動に、何か初心を思い出させる出来事でありました。
逆にそこまで思っていただいているお店さまを知らない自分たちに恥じる気持もございました。
それ以来、直接お酒をお送りさせていただくこととなり、約半年経ってしまいましたが、ようやく足を運ぶことができました。
35年続いている老舗のお店です。天ぷらもとっても美味しく、又、当然のことながら 小鼓 との相性も抜群でした(本当ですよ)。
その昔は松本清張さんも来ていたという天ぷら屋さんです。
お近くにお住まいの方、是非是非お寄りください。
(電話:03-3334-0070。木曜日定休。高井戸駅北へ5分程)
又、「わしんとこもずっとずっと 小鼓 使ってるんやで?」という店主様おられましたら、是非是非お声掛けください。
恥ずかしながら、全てのお店様を把握できてる状態ではなく、声をかけていただいて初めて知る事も多々ございます。
ご無礼もあるかと思いますが、今後ともよろしくお願いします。
by イナガミ